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松居慶子「The Road...」

「魂の旅路」テーマに

 国際的に活躍するピアニストのアルバム(エイベックス)。カメルーン出身のリチャード・ボナやカーク・ウェイラムら、一流プレーヤーが参加しており、先行して発売された米国では好評を博した。

 「魂の旅路」が全体のテーマで、フュージョンやクラシック、ニュー・エイジなど様々な要素が融合した心地よい楽曲が並ぶ。1曲目の「シークレット・ポンド」など、水晶のように美しい旋律が光る。作曲は「作るというよりは、聞こえてくるものを書き留める」形で進めていくそうだ。

 1987年に米国でデビュー。東欧や南アフリカなどでもコンサートを行ってきた。ツアーは過酷だったが、人種や宗教が違う人の前で演奏することで「音楽で心を一つにできることの素晴らしさと、ありがたさを体感してきた」という。そんな思いをアルバムにも込めた。

 東日本大震災後は、ニューヨークなどでチャリティーイベントに参加した。本作の日本盤には「祈るような気持ちで即興演奏した」というピアノソロの「Hikari〜旅立った魂と生かされた魂へ〜」を加えた。しっとりとした、心いやされる楽曲だ。

 15、16日に南青山のブルーノート東京で公演する。(電)03・5485・0088

2011年12月8日  読売新聞)

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