ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

蘇る記憶 車ある風景一覧

本文です

“白いクラウン”登場 東京モーターショー


第14回東京モーターショー晴海会場(1967年10月)

 左手前の白いセダンは、このモーターショーの直前に発売されたトヨタクラウンの3代目だ。“白”には意味がある。黒塗りの公用車や社用車としての印象が強かったクラウンを、個人オーナーにアピールすべく、小型自家用車で人気だった白を選んだのである。「白いクラウン」は大きな成功を収めた。

 女性が横に立っているスポーツカーはトヨタ2000GT。1965年秋のモーターショーに試作車が展示され、この年(67年)5月に発売された。レースで数々の速度記録を塗り替え、映画「007は二度死ぬ」にも登場し、話題を呼んだ。現在でも別格の人気を保っているカリスマスポーツカーだ。その左側のファストバックスタイルのクーペは参考出品のカローラスプリンターで、翌年5月に発売された。

 中央の奥に見える大型の4ドアセダンは初代トヨタセンチュリー。発売直前に、このモーターショーで披露された。

 庶民にとってマイカーが現実味を帯びてきていた時代のモーターショーであり、展示車を見つめる見学者の熱気が伝わってくる。

 右の写真は、79年の東京モーターショー。中央は、いすゞが117クーペの後継車として開発中だったクルマだ。スタイリングは117クーペと同じイタリアのジョルジェット・ジウジアーロに委託されたもので、81年の発売時には「ピアッツァ」と名づけられた。両車とも日本車離れしたスタイルである。

2011年4月28日  読売新聞)
現在位置は
です