誰も、リベリを止められないフランスが誇る快足選手は、今季ブンデスリーガで爆発的な破壊力を発揮し続けている。 フランク・リベリは15日のヘルタ・ベルリン戦でも、相手守備陣を絶望のどん底に陥れた。FWゴメス(ドイツ代表)の先制点をアシストし、右サイドバック・ボアテング(ドイツ代表)の右からのクロスを右足で合わせて2点目をゲット。守備的MFシュバインシュタイガー(ドイツ代表)のゴールをおぜん立てするスルーパスを通し、最後はPKを奪取して再びゴメスにゴールをプレゼント。この試合のすべてのゴールは、28歳の左MFの獅子奮迅の活躍がもたらした。 リベリのマークを担当したヘルタのDFは、「フランクは別格、 勝ち目がなかった」と完全に脱帽した。バイエルンのネルリンガー・スポーツディレクターは「リベリは万全だ。試合を楽しみ、そして能力の全てを出し切っている。観ていて楽しいね」と感嘆した。 リベリ本人は「とても多くの喜びを与えられた」と短くコメント。大活躍の背景にはもちろんハードワークがある。ハインケス監督は「フランクは良いトレーニングをした」と代表戦期間中の彼の練習内容を高く評価。リベリは、両ふくらはぎの筋肉のハリを解消するため、多くの時間をリハビリに費やしていた。 もはや、彼をエゴイストと呼ぶ者は一人もいない。アシストを量産するリベリに対し、ハインケス監督は「もっとエゴイストにならなければいけないと、彼に言ったんだ。あのようなレベルの選手は、もっと自らゴールを決めなければいけない」と、“忠告”さえしたという。 (2011年10月18日 読売新聞)
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