カチカチの体をほぐす 簡単「筋膜ストレッチ」
からだの隅々をトリートメント
(3)わきの下の後ろ側もほぐす
(5)鎖骨に向かってリンパの流れを整える
(7)小さくつぼめたり
(9)いた気持ちいいくらいがちょうどいい
(12)手のひらの血の巡りがよくなりました
(14)腕の重さを使って前後に振ります
あの3・11以来、何となくからだが常に緊張していて、肩凝りがひどくなったとか、からだ全体が重いとか、不調を訴える声をよく聞きます。
そこで、カチカチにこわばったからだをほぐす簡単エクササイズを教えていただくことにしました。その名も、「筋膜ストレッチ」。指導をお願いしたのは、「スタジオ・ヨギー」で骨盤調整プログラム「ビューティ・ペルヴィス」を監修している人気インストラクター、kyo先生です。
今回のエクササイズで注目したいのは、骨、血管、筋肉、神経など、私たちのからだのあらゆる組織をおおっている薄い膜、「筋膜」です。
筋膜は、皮膚と同様、古いものははがれ落ち、新しいものは再生されて、ターンオーバーを繰り返しています。ところが、からだの緊張が続き、筋肉や骨が長い間刺激されずに硬直したままの状態にあると、周囲の筋膜も硬くなり、筋膜同士が癒着して筋肉を収縮させ、それが骨格のゆがみにもつながるのだそうです。
さらに、筋膜はからだの中にたまった老廃物や外から入ってくる栄養分を出し入れするフィルターの役割もしているので、筋膜が癒着すると老廃物が蓄積し、むくみや疲れなどの不調を感じやすくなるといいます。
「筋膜ストレッチ」は、自分の手を使ってこの癒着した筋膜同士をはがし、老廃物の流れをよくするトリートメントなのです。
道具いらずのエクササイズ
まずは、わきの下からです。片方の腕を胸の前に、もう一方の手の親指と残りの4指でわきの下の水かきを部分をぎゅっとつかみ、膜をはがすような感じでよくもみほぐします(写真1・2)。前の部分がほぐれたら、わきの下の後ろ側も同様にほぐしましょう(写真3)。続いて、反対側のわきの下も同じ要領でもんでいきます。
たったこれだけ?と思われるかもしれませんが、本当に気持ちいいですよ。肩の凝りがすっと消えていくのを実感できます。
次は、首筋ラインに移ります。耳の後ろを触ると、硬い骨がありますね。そこから少し下にある首筋の筋肉上端をつかみます(写真4)。首を傾けるなどして、小刻みに動かし、硬さがとれるまでほぐします。首のラインに沿って、耳の後ろから首筋を包み込むようにやさしく手を添え、鎖骨に向かってリンパの流れを整えます(写真5)。
いや、これは驚きの即効性! 左右時間差でやってみたのですが、トリートメントを施した側のあごのラインが引き締まって、ほおに赤みが差してきました。両側を終えると、むくみがとれて、気分もすっきりです。
股関節と連動しているといわれるのが、
次に、耳の
続いて、指のストレッチ。指を1本ずつ手の甲側に伸ばし、手首をほぼ直角にして心もち引き上げるようにして丁寧にストレッチします。(写真10・11)。このエクササイズも効果てき面。てのひらの血の巡りに変化が起きました(写真12)。
「親指のストレッチは頭、人さし指は消化器系、中指は首周辺、薬指は呼吸器系、小指は生殖器など、それぞれ活性化するといわれています。湯船につかってゆっくりやると、いいですよ」とkyo先生。
最後に、肩の力を抜いて、腕全体を左右に大きく振ります。そう、小さい子どもがだだをこねて「イヤイヤ」を表現する、あのポーズです(写真13・14)。腕の重さを使って振るのがポイントで、腕が軽くなるのがわかります。
ショックを受けたり悲しみにくれたりした時、胸がきゅんと痛くなることがありますが、それは、「悲しみの4番」ともいわれる胸椎4番の周辺が緊張するからだそうです。そのあたりに手を重ね、軽くとんとんとたたいて、ほぐしましょう(写真15)。「大丈夫、大丈夫」……。それだけで、なんだか元気とやる気が戻ってくるのが不思議です。
筋膜ストレッチは、いつでもどこでも自分のペースでできるし、特別な道具も必要ありません。そして、短時間のお手軽エクササイズにもかかわらず、血流がよくなって肌に赤みが戻るなど、自分のからだの微妙な変化を即座にみてとれるのも大きな特徴です。
「毎日からだに触れることで、昨日とのからだの違いがわかるようになり、からだへの意識も高まっていくはず。自分が心地いいと感じれば、全身によい気が流れ、不調を取り除くことにもなるのです。まだまだ不安で心穏やかならぬ日々が続くかもしれませんが、ぜひ筋膜ストレッチを生活の一部に取り入れ、この難局を乗り越えていきましょう」と、kyo先生はアドバイスしてくれました。
スタジオ・ヨギー
http://www.studio-yoggy.com/
プロフィール
永峰好美(ながみね・よしみ)1979年読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで取材 にあたり、2005年5月より東京・銀座の百貨店、プランタン銀座取締役。記者時代はメイクも落とさずベッドに直行することが多く、お肌もボディもぼろぼろに。今は、貪欲に様々なビューティー情報にアンテナを張り巡らせています。「新おとな総研」では、銀座に関する話題をつづった「GINZA通信」を連載中。
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