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キレイを磨く

質のよい眠りで美しくなる

睡眠不足は肥満の原因!?

睡眠改善インストラクターの篠原絵里佳さん

 寝つきが悪い、よく朝寝坊してしまう、起きてからも何となく眠気が続く……。睡眠について悩みを抱える人は少なくないのではないでしょうか。

 折しも、熱帯夜で寝苦しいこの季節。夜中に何度も目を覚ましてしまうこと、ありませんか?

 最近、睡眠とダイエットとの間に深い関係があることが、注目されています。

 管理栄養士で、日本睡眠改善協議会認定睡眠改善インストラクターや日本野菜ソムリエ協会認定ベジフルビューティーアドバイザーの資格をもつ、篠原絵里佳さんに聞いてみました。

 篠原さんは、医療機関での栄養相談を通して摂食行動と睡眠の関わりに興味を持ち、インストラクター資格を取得。セミナーや食事会などで、食と眠りで美と健康をサポートする活動を展開しています。

 Q 栄養相談を続けている中で、睡眠のトラブルを抱えている人が多いことに気づかれたそうですね。

 A はい。ダイエットしている、または、したいと相談してくる人の9割以上が、睡眠時間に乱れがありました。現在、国民の5人に1人は不眠症であり、さらに、睡眠に不満を感じている人々を含めると、その割合は8割にも達するともいわれています。かくいう私も、睡眠改善インストラクターになろうと思ったきっかけは、自分自身、問題を抱えていたからです。睡眠教育が充実している欧米に比べて、日本は格段に遅れていると思います。

 Q アンチ!エイジング世代には、「睡眠不足はお肌の大敵」という言葉が気になります。

 A それだけではありません。睡眠不足によって、免疫力の低下、花粉症、便秘、代謝異常、ケガの修復の遅れ、記憶力の低下、肥満など、からだに様々なゆがみが起こります。

 Q 睡眠不足で太るのですか?

 A はい、太ります。8時間たっぷり睡眠をとった人と5時間しか眠っていない人を比べると、5時間睡眠派の方が7割近くも肥満になりやすいという研究データがあります。睡眠時間が減ると、食欲抑制ホルモンが減り、食欲亢進(こうしん)ホルモンが増加するからではないかといわれています。『朝は食べるよりも1分でも寝ていたい』なんて思う人も、朝食をとらないことで血糖値が上がり、太りやすい体質になります。睡眠はもともとエネルギーを温存させるために生物が考え出した所作ですから、朝の行動力が低下すれば消費カロリーも減って、太りやすくなるのは当然です。

最適睡眠時間の見つけ方

 Q ナポレオンは3時間睡眠で十分だったとか。

 A 確かに、エジソンは2時間、アインシュタインは10時間などといわれていますね。大切なことは、自分にぴったりの睡眠時間、最適睡眠時間を見つけることです。

 Q 具体的にはどうすれば?

 A まず、眠ってから目覚めるまでの時間を計測してみましょう。目覚めなければならない時間は決まっていることが多いでしょうから、起きる時間だけを固定して、ふとんに入る時間を、午後10時、午後10時半、午後11時……と、30分刻みでいろいろ試してみます。

 その際、以下の項目をチェックします。(1)眠りの状態(ぐっすり/比較的ぐっすり/目覚めて疲れている/ほとんど眠った感じがしない)(2)眠りの満足度(百点満点で何点か)(3)夜間目覚めてしまった回数(4)実際に起床した時間(5)日中の気分(絶好調/好調/普通/少し悪い/すごく悪い)(6)日中眠くならなかったか(さえた状態でいられる/強い眠気に襲われた)。以上を1〜2週間続けて、手帳に記入します。『私、ショートスリーパーです』という人が、電車で座ってコックリコックリ居眠りをしていたら、それは睡眠時間が合っていない証拠といえます。

 Q 「睡眠の質」という言葉もよく聞きますが。

 A レム睡眠とノンレム睡眠って、耳にしたことがあるでしょう。レム睡眠は、10〜20分ほどの短い眠りで、筋肉は弛緩し、揺すったぐらいでは起きないため、からだの眠りといわれています。一方、ノンレム睡眠は、床に就くとすぐに表れる眠りで、脳の眠りといわれています。一般に深い眠りと解釈され、からだも脳も眠っている状態。この2つの眠りが1セットになって、一晩に4〜5回、1時間〜1時間半ほどのサイクルで繰り返され、段階的に深い眠りへと誘われていきます。質のよい眠りのために必要な深い眠りが得られるのは、前半の1〜2セット目。ここでしっかり深い睡眠を得ることが重要になってきます。

 Q 熱帯夜でも深い眠りについて、快適に乗り切る対策はありますか?

 A 人間は、体温が下がってくると眠気を感じ、睡眠中はさらに体温を下げながら熟睡状態に入ります。床に就く30分ほど前に、38〜40度くらいのぬるめの湯につかることをおすすめします。末梢の皮膚血管が広がって、放熱がスムーズに行われます。夕飯にトウガラシなど辛いものを食べるのも有効です。

 「蒸し暑いと汗が蒸発しにくく、体温が下がらず、深い眠りを得られません。寝室の適温は26度、湿度は50%前後が理想的です。頭が涼しいと眠りやすくなるので、頭にぬれタオルを置いたり、通気性のよい枕などもポイントですね。明る過ぎるのは快眠の妨げになります。特に、夜間のコンビニの照明は覚醒作用があるので、帰宅が遅くなった時にはコンビニを避けましょう。ついで買いも防げて、ダイエット効果抜群でもあります」

 「冬場でも一晩の睡眠で少なくともコップ1杯の汗をかいている私たち。夏の発汗量はかなりのものです。寝る前にコップ1杯の水は必須。目覚めたときの水分補給もしっかりとるように心掛けましょう」

サッパリ夏美人ドリンク

サッパリ夏美人ドリンクは、朝からしゃきっとした気持ちになります

 篠原さんおすすめのサッパリ夏美人ドリンクの作り方をご紹介します。

【材料】(約3杯分)
マンゴー 120g/パイナップル 120g/ラズベリー 50g/水 80ml/アガペシロップ 大さじ2/炭酸入りミネラルウオーター 適量

 炭酸入りミネラルウオーターをグラスの3分の1まで入れ、材料をミキサーにかける。グラスに注げば出来上がり。

 アガペシロップは、ほかのシロップに比べて血糖値上昇が緩やかなので、篠原さんのお気に入り。鉄分やミネラルに富んだマンゴー、ビタミンBが豊富なパイナップルは、猛暑を乗り切るのに最適です。炭酸のしゅわしゅわ感はさわやかで、元気が出ます。

プロフィール


永峰好美(ながみね・よしみ)1979年読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで取材にあたり、2005年5月より東京・銀座の百貨店、プランタン銀座取締役、2011年5月同常務取締役。記者時代はメイクも落とさずベッドに直行することが多く、お肌もボディもぼろぼろに。今は、貪欲に様々なビューティー情報にアンテナを張り巡らせています。「新おとな総研」では、銀座に関する話題をつづった「GINZA通信」を連載中。

2011年8月19日  読売新聞)

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