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料理

巾着おでん うまみギュッ

油揚げに具をたっぷり

だしの味が具に染み込んだ巾着おでん。そのほかの種はシンプルに=多田貫司撮影

 寒い夜に食べたくなるおでん。料理研究家の杵島(きじま)直美さんは、手作りの「巾着おでん」を勧めている。油揚げのコクがだしのうまみに加わり、目先も変わって満足感が味わえる。

 おでんには練り製品をたくさん入れるという家庭も多いだろう。「油揚げに具を詰めた手作りの巾着なら、少量でもうまみが出て食べ応えも十分ですよ」と杵島さん。今回は鶏ひき肉とナガイモのトロロを具に。それぞれ、調味料などと混ぜるだけで簡単だ。

 味の決め手となるだしは、干し貝柱でうまみを足す。

 〈鍋に水4カップ、干し貝柱と昆布を入れる。1時間ほど置いてから弱火にかけ、煮立ったら昆布と貝柱を取り出し、削ったカツオ節を入れて2、3分煮て、火を止めてこす。しょうゆ大さじ1杯半、みりん、酒各大さじ1杯、塩少々を入れて味を調える〉

 巾着以外のおでん種は、大根、卵、昆布を用意する。

「具は詰めすぎず、余裕を持たせた方が口を閉じやすい」と杵島さん

 〈だしに使った昆布は縦に四つに切り、結ぶ。大根は3センチ厚さの輪切りにして皮をむき、面取りをして十文字に切れ目を入れる。水からゆで、煮立ってから5、6分後に火から下ろす。卵は固ゆでにして殻をむく。鍋にだし、昆布と下ゆでした大根を入れ、蓋をして弱火で約30分煮る〉

 その間に2種類の巾着を準備する。通常は戻したカンピョウやヨウジで油揚げの口を閉じるが、杵島さんはスパゲティを使う。「煮ると軟らかくなり、手軽にできます」

 鶏つくねの巾着は、ボリュームもあり、ご飯のおかずにぴったり。

 〈油揚げを半分に切って袋状に開き、熱湯でさっとゆでて水に取って絞る。乾燥スパゲティは四つに折りヨウジ程度の長さにする。鶏ひき肉にパン粉、卵液各大さじ1杯、しょうゆ、みりん、酒各小さじ1/3杯を加え、みじん切りのネギを混ぜる。半量ずつ油揚げに詰め、スパゲティを縫い針のように刺して留める〉

 トロロの巾着は、だしで使った干し貝柱を利用する。

 〈ナガイモは皮をむいてすりおろし、片栗粉大さじ1杯、塩少々を加えて混ぜる。ニンジンとシイタケを細切りにし、酒、塩少々を振って電子レンジで10秒加熱して冷ます。ナガイモにほぐした貝柱、ニンジン、シイタケを入れて混ぜ、半量ずつ油揚げに詰め、スパゲティで口を閉じる〉

 〈鍋に巾着と卵を加え、すべてのおでん種を弱火で約30分煮れば完成。巾着は途中で裏返すと味がしみる。好みで溶き辛子を添える〉

 巾着はかみしめるとだしがぎゅっとしみ出て、まろやかな味が口に広がる。「巾着のように一手間かけた種を入れると、おでんがもてなし料理になります。市販品とは違う我が家の味に挑戦してみて」と杵島さんは話している。

 ■巾着おでん 材料(2人分)

 大根6センチ(200g)/卵2個/油揚げ2枚/スパゲティ1本/鶏ひき肉50g/ネギ2センチ(5g)/ナガイモ70g/ニンジン1センチ(15g)/生シイタケ1枚/パン粉、片栗粉、卵液各大さじ1杯

 〈だし〉干し貝柱1個/昆布1枚(15センチ)/カツオ削り節10g

2012年2月15日  読売新聞)

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