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インタビュー

障害者アートに魅せられ…東ちづるさん

 障害者が描く「アウトサイダー・アート」を購入したのは9年前のある展覧会でした。

 白いお面をかぶったような男性の絵で、「アフリカの部族かな?」と思って作品のタイトルを見てみると、志村けんさんが演じる「バカ殿」でした。

 大好きな志村さんのことばかり描いているという自閉症の男性の作品でした。私は絵が好きで、教室に通ったこともあります。中途半端に勉強したせいか、いつもは、技法や構図などが気になるのですが、何より、ほとばしる思いをぶつけているところに、ハートをわしづかみにされたのです。でも、額の方が倍以上高く、画材費も出ないのでは、とショックでした。

 それから、障害者アーティストと活動を続けています。昨年の震災後は、全国から集めた作品を展示して、売り上げを被災地の福祉施設に送っています。

 19年前からボランティアで、骨髄バンクや紛争地でけがをした子どもの支援活動なども続けています。きっかけは、どれも関西弁で言えば、「ほっとかれへんねん」という心の引っかかり。ボランティアをすること自体が目的ではありません。活動中は理不尽なことや心配事も多く、時間も取られます。時には中傷されることもあります。

 でも、苦い思いも含めて楽しんでいます。展示した作品が評価され、作者や家族と喜び合ったり――。そんなうれしい瞬間がいっぱいあるんですよ。(聞き手・小山孝、写真・清水健司)


東ちづる(あずま・ちづる)さん

 女優。1960年生まれ。東さんがかかわる障害者アート展が、3月9〜13日、仙台市青葉区の百貨店「藤崎」で開催。

2012年2月21日  読売新聞)

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