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長芋のスティックフライ カリッと香ばしく

撮影・工藤菜穂

 杯を傾けながら秋の夜長を仲間と一緒に楽しみたい――。そんな時、ちょっとオシャレなつまみがあると盛り上がる。料理研究家の渡辺有子さんが、カリッと揚げた「長芋のスティックフライ」を作ってくれた。(板東玲子)

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 「お酒なら日本酒、ワインが好きですが、相手に合わせて何でも飲めます。結構、強い方なんじゃないかな」と話す渡辺さん。友人らを招き、自宅で食事をしながら楽しむ機会が多いという。

 そんな時、つまみとしてよく作るのがこの料理。細長く切った山芋に薄切りの豚肉を巻き付け、カリッと香ばしく揚げたものだ。

 「揚げ物は、テーブルに出すと華やかな印象になりますし、これは冷めてもおいしい。ほどよくおなかにたまるけれど、メーンは山芋なので意外とヘルシー。男女を問わず、好評なんですよ」と薦める。

 カリッと歯ごたえよく仕上げるため、渡辺さんは市販の乾燥パン粉を細かく砕いてから使用する。ハンディーブレンダーを使って粉砕すると手早くできる。「揚げ衣がぼってりとしていると、おかずっぽく見える。パン粉が細かいと、歯触りもよく見た目も軽やかで、おつまみらしくなるんです」

 揚げ油は少なめに。フライパンで転がすようにして揚げる。肉にさえ火が通ればいいので、じっくり揚げる必要はない。「山芋のシャリッとした生っぽい食感が残った方がおいしいです」。全体がキツネ色になったら出来上がりだ。

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 レモンを搾り、食べてみる。カリッとした衣の内側に、シャクッとした山芋の歯ごたえ。かんでいるうちに、ねっとりとしたおいしさに変わった。豚肉の塩気が効いていて、
次々と手を伸ばしたくなる。

 レモンの代わりにゆずコショウを添えれば、より大人っぽいおつまみに。山芋をレンコンに替えてもおいしいそうだ。

 ■材料=4人分

《2》
《4》

 長芋180g/豚バラ薄切り肉6枚(約100g)/薄力粉適量/卵1個/乾燥パン粉40g/レモン適量

 ■作り方

 《》長芋は皮をむき、長さ7cm、1.5cm角の棒状に切る。乾燥パン粉はハンディーブレンダーで20秒程度かくはんして細かくする。ブレンダーがない場合は、厚手の袋にパン粉を入れ、袋の外側から手でもむか、麺棒などで押しつぶすといい。

 《》豚バラ肉は長さを半分に切り、バットに広げ、塩と粗びき黒コショウを振る。長芋1本ずつに、豚肉を巻き付ける。長芋全体が隠れるように巻く。

 《》〈2〉に薄力粉をつけて軽くはたき、溶き卵にくぐらせてから細かくしたパン粉をつける。

 《》フライパンに油を注ぐ。高さ5mm程度でよい。強めの中火にかけ、油がユラユラとしてきたら〈3〉を並べて入れる。すぐに動かすと衣がはがれてしまうため、しばらくそのままにする。衣が固まってきたら菜箸で転がして全体に火を通す。衣が焦げそうなら火を弱め、全体がキツネ色になったら引き上げる。

 《》油をよく切って皿に盛り、レモンを添える。プチトマト、レタスなどを好みで添える。

渡辺有子さん(料理研究家)

 家で気兼ねなくお酒を飲めるグラスがほしい。そんな考えから渡辺さんは今夏、東京都内のガラスメーカーに、大中小3種類のグラスの製造を依頼した。

 商品化も決まったこのグラスは、脚がなく、真ん中にくびれのある形。持ちやすく、ジュースから日本酒までおいしく飲めるのが特徴という。

 「脚つきのグラスは不安定だし、使い勝手があまりよくないと思っていた。今回は、パリで見つけた古いグラスを基に、作ってもらいました」と満足そうだ。

ブレンダー「料理に幅」

 手に持って使うハンディーブレンダーは、渡辺さんにとって欠かせない調理道具の一つだ。愛用するのはドイツ製のコードレスタイプ=写真右=。

 例えば、残り野菜などをかつおだしなどで軟らかく煮て、鍋の中でかくはん。手軽にスープが作れるという。果物を生ジュースにしたり、卵などを使いドレッシングを手作りしたり。「料理の幅が広がります」と話す。

2011年10月22日  読売新聞)
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