「POV〜呪われたフィルム〜」鶴田法男監督
Jホラー 新たなステージへ
Jホラーの先駆者として知られる鶴田法男監督=写真=の新作「POV〜呪われたフィルム〜」が上映中だ。
カメラと登場人物の視点を一致させる手法「POV(主観映像)」で、ドキュメンタリー形式のリアルなホラーを完成させた。
志田未来と川口春奈が、携帯電話向け番組で心霊動画の投稿を紹介していると、モニターに突然、予定にない映像が流れ出す――。女優たちが実名で登場、「本物の体験」が描かれる。
ビデオ作品「霊のうごめく家」(1991年)などで、後にJホラーと呼ばれるジャンルの基礎となる演出法を作り上げた鶴田監督。なぜ今、POVなのか。「米ホラー『パラノーマル・アクティビティ』を見て、やりたかったことを先にやられた、と悔しかった。Jホラーなら、もっと怖いものが出来ると思った」
描写が生々しいのは、実際の心霊体験を基にしているから。「浄霊の場面も、本物の霊能者に指導してもらいました」。撮影や編集中に、突然電源が落ちるなどの「怪異」も起こったという。
恐怖からエンターテインメントへ、ラストに鮮やかな転換を見せる。「これまで培ったJホラーのエッセンスをすべて詰め込み、新たなステージへ導く作品になったと自負している。残酷描写はなくても、とびきり怖い遊園地のお化け屋敷のように、楽しんでもらえると思う」
(2012年2月24日 読売新聞)
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