「ゴールよりも歓声」、復帰のロッベン

　アリアンツ・アリーナの大観衆とアリエン・ロッベンにとって、鳥肌が立つ瞬間が訪れた。バイエルンの快足スターは恥骨炎のため、１か月、チームを離れていた。２４日の午後８時過ぎ、復帰の舞台は整った。右ＭＦはレバークーゼン戦に途中出場してカムバック、６万９０００人のファンが大歓声で迎えた。「信じられなかった」と２７歳のオランダ代表は口にした。ロッベンは試合終了間際、爆発的スピードで駄目押しの３点目を決め、ファンへの感謝を示した。

　「自分にとっては、ゴールよりもファンのもとに帰ってきたことの方が素晴らしい」と振り返る。スタンド前でのウォーミングアップの段階から、拡声器で声援を受けた。彼が途中出場した７９分、観衆が総立ちになった。彼のリーガ４１試合目での３０点目は特別な意味を持った。

　あまりに好調なバイエルンにとって、「ロッベンは必要なのか」という議論もある。しかしＤＦラーム主将（ドイツ代表）は「アリエンが戻ってきたことは重要。自分たちは個としての力を持つ選手が必要なんだ。彼は試合を決めることが出来る選手」と断言する。それは数字も証明している。　ロッベンはバイエルンでプレーした公式戦５９試合で、何と５７得点に絡んでいる。

　期待と夢が膨らむ。しかし、まだ１００％のコンディションではない。注意が必要で、少しずつ負荷を高めることになる。「大きなケガだったから、リスクを冒してはいけない。再発させてはいけないんだ」。ロッベンは、はやる気持ちを抑えるように、冷静に語った。

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