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「モンティ・パイソンのスパマロット」【出演】池田成志×【演出】福田雄一

考えずに笑おう

「ふざけるのが一番エネルギーを使うんです」と池田成志(左)。演出の福田雄一は、「稽古が面白くてしょうがない」と話す=池谷美帆撮影

 英国の伝説的コメディーグループ、モンティ・パイソンのブロードウェー・ミュージカル「モンティ・パイソンのスパマロット」が、1月9日から22日まで東京・赤坂の赤坂ACTシアターで上演される。ランスロット役で出演の池田成志は「ミュージカルとコントとの上手な折衷をとりたい」と気合が入っている。(鷲見一郎)

 スパマロットは2005年、演劇界最高と言われるトニー賞を受賞したブロードウェーの大ヒット作。ナンセンスなギャグで、世界中にパイソニアと言われるほどのファンを持つモンティ・パイソン。メンバーのエリック・アイドルがアーサー王伝説をたたき台に脚本を書いたこの舞台も、ばかばかしいほどのナンセンス芝居となっている。

 企画・脚色・演出は、人気テレビ番組を多く手掛ける福田雄一。「出演者ががんがんアドリブするなど、出演者自身が楽しんでやっていて、いい意味でモンティ・パイソン性が出ている。ぼくの唯一の仕事は、それを悪ふざけに見えない体で一つの舞台にすること」とブロードウェーで何度も舞台を見た福田が語れば、池田は「いかにも役者が色々やっているように言いますが、福田さんがそう仕向けているんですよ」。

 今回の主立ったメンバーは、普段から福田とよく仕事をしている、笑いには自信がある面々。その反面、ミュージカル経験のある池田から見て、「最初にキャストを見た時、歌と踊りを捨てたな」と思ったという。だが、福田は「歌と踊りは駄目だったけれど、まあまあ良かったじゃんって言われるようでは成功とは言えない」と、毎日のように歌と踊りに重点をおいて練習してきた。「コントの笑いは、プロがそろっていますから」

 笑いに関しては、海外との言語・文化の壁は常に存在する。「日本ではアンタッチャブルである差別も、海外では笑える土壌がある。でもその辺をそぎ落としても、笑うところはある」と福田は作品自体が底力を持つと力説する。池田は「元々、意味がないことを意味なくしゃべり、意味のないツッコミをするノイジーな芝居だから、普通に面白いですよ」と、今回の舞台では笑いの文化の違いを気にせずにいられると話している。

 他に、ユースケ・サンタマリア、賀来賢人らが出演する。(電)0570・00・3337。

2011年12月28日  読売新聞)

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