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「見上げてごらん 夜の星を」懐かしい青春群像

 ミュージカル劇団、イッツフォーリーズは、「見上げてごらん夜の星を」を、20日から31日まで東京・麻布十番のアトリエフォンテーヌで上演する。創設者の作曲家いずみたくの没後20年に合わせた企画で、31年ぶりの上演となる。

 音楽・いずみ、脚本・永六輔で1960年に初演された。当時の永は音楽鑑賞団体の舞台監督で、日本でなじみの薄いミュージカルを広めようと、いずみに企画を持ちかけた。63年の再演では坂本九が主演。テーマ曲「見上げてごらん夜の星を」をレコード化し、大ヒットさせた。

 定時制高校に通う坂本(大塚庸介=写真左)と昼間部の生徒ユミコ(水谷圭見(たまみ)=同右)の教室の机を通じた文通をきっかけに交流の輪が広がる。高度成長期の青春群像に、本作が完成するまでのいずみと永の熱いドラマを新たに書き加えた。「愛が詰まった作品。ユミコや母、友達、国への愛。いずみさん、永さんのミュージカルへの愛。シンプルだけど一番大切なものが描かれています」と大塚。

 永も、通し稽古を見た。「作品を掘り下げてくれて驚いた。懐かしくいいメロディーが繰り返し出てくる。スタッフの誰もがたくちゃんが好きだと伝わってきた」と涙ぐんで語っていた。演出は北沢秀人。(電)03・3583・9821。

2012年1月18日  読売新聞)

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