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駒ヶ岳のふもと そう快な味

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ゴールデンエール

 お酒というものは、本来ならその土地まで出かけて飲むのが一番。にもかかわらず最近は家飲み続きで、もっぱら各地のお酒に“お越しいただいている”。

 しかし、せめて地ビールだけは自ら出かけて飲みたい。太陽光や振動に弱いビールはやっぱりできたてに限るのだ。鹿児島の局アナ時代、お酒の番組でご一緒していたバーのマスターも全く同意見だった。

 ところが、何の因果かどうしてもその番組で地ビールを飲まざるを得ない状況となり、結局長野から取り寄せたのが南信州ビールの「ゴールデンエール」なる1本。中央アルプス・駒ヶ岳のふもとで、ふんだんな雪解け水を含んだ地下水を使って仕込まれる、長野県では第1号の地ビールだという。

 早速ゴクゴクのどを鳴らして飲めば、何とものど越しが気持ちよく、そう快でフルーティーな味わいに膨らみがあって……と、つい熱く語りたくなる。その名の通り、常温・短時間発酵が特徴のエール系ビールらしく、複雑な香りとコクがよく出ている。ビールが苦手な人にこそ飲んでほしい気がした。

 長野から遠路はるばる鹿児島までやって来てこれほどイケルのだから、地元へ足を運んだらたまらないだろうなあ。というわけで、今年の夏の旅行は、駒ヶ岳周辺に決まり! 澄んだ空気をたっぷり吸ってビールもたっぷり飲んで、英気を養ってこよう。

 「取りあえずビール」って言いたくなる気持ちはわかるけど、たまには地ビールの旅もいかが。

豊田瑠衣(フリーアナウンサー)

この一本

「ゴールデンエール」(長野)

 過去の地ビール鑑評会で2回連続受賞。黄金に輝く液体は小麦をぜいたくに使っている分、さわやかさとコクを兼ね備えている。

330ミリ・リットル 500円
南信州ビール(0265・85・5777)

2007年8月6日  読売新聞)
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