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Q.心通う異性 根気よく

 一人暮らしの高齢者が、パートナーを探す動きが広がっている。「婚活」に成功する人がいる一方、結婚相手紹介サービスやインターネットの出会い系サイトでトラブルに遭う人もいる。利用する場合は費用やサービスについて十分確認することが大切だ。

 千葉県内で一人暮らしをしていた男性(74)は2009年、東京都内でやはり一人暮らしをしていた女性(64)と、事実婚をした。中高年の縁結びを支援するNPO法人「ふたば倶楽部」(東京)の行事を通じて知り合った。「価値観が同じ。けんかしたことはない」。旅行や家庭菜園を楽しむ。

 ともに病気で配偶者を亡くし、「話し相手のいない生活は寂しかった」という。登録料2万円と月会費3000円を払って入会することにした。

 2人は約1年かけて懇親会やバス旅行などの行事に参加し、多くの異性と会話をした。男性は、すぐに資産について聞く女性には目を向けなかった。「根気よく参加していたら、心の通じるパートナーと出会った」と2人は話す。

 日本青年館結婚相談所で約30年間、相談員を務めた板本洋子さんは、「パートナーを見つけたいと思うことに、年齢は関係ない」と話す。今年1月、結婚支援団体「全国地域結婚支援センター」(東京)を設立。有料の会員登録制で、年齢を問わず結婚相手を紹介し、「男性56歳以上」の出会いパーティーも企画する。

 2010年の国勢調査によると、65歳以上の高齢者のうち、一人暮らしの割合は16・4%。民間の結婚相手紹介サービスを利用する高齢者も目立ってきた。

 それに伴いトラブルも増加。結婚相手紹介サービスをめぐり、全国の消費生活センターに寄せられた相談件数のうち、60代以上は2005年度は8・1%(238件)だったが、09年度には14・7%(435件)に増えた。「条件に合う人を紹介してくれない」「説明と違う」といった相談だ。

 また、高齢者がインターネットを利用するようになり、出会い系サイトで被害に遭う例もある。

 甲信越地方の60代男性は、妻が死亡し、寂しさを紛らわすため出会い系サイトに登録。女性とのメール交換に「はまってしまい」、計500万円をサイト事業者に払った。やがて「料金未納で裁判にする」というメールが送られてくるようになり、不安になって昨年11月に消費生活センターに相談した。国民生活センターは「ネットで知り合ったメール交換の相手を簡単に信用しないで」と呼びかける。

 結婚相手紹介サービス各社は、広告や解約方法について業界の自主基準を作るなどの取り組みを進めている。大手などで作る「結婚相手紹介サービス協会」(東京)では「費用やサービスについて納得がいくまで説明を受け、契約前に書面で確認してほしい」と話す。契約が「5万円超、2か月超」など内容により、契約後8日以内であれば無条件で解約できる「クーリングオフ」の権利がある。

パートナー探しのポイント
・「男は経済力、女は家事」という考えを捨て、生活を楽しめる相手かどうか見極める
・「いい年して」と思われることを恐れず、子どもや友人に相談する
・なるべく多くの異性と話をする
・財産や年金などお金のことばかり聞く異性は要注意
・婚姻届を提出するかどうか、同居するかどうかは、よく考えて選択する
(板本さんの話などを中心に作成)
2012年3月8日  読売新聞)

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