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松坂、NYでゴジラ手玉

 【ニューヨーク=門脇統悟】27日、レッドソックスの松坂は今季自身2度目のヤンキース戦に挑んだが、四球絡みで失点するなど、前回の登板同様、内容に課題を残した。岡島も八回に3番手で登板し、1回を抑えて10試合連続無失点。試合はレッドソックスが11―4で勝って、このカード4連勝を飾った。一方のヤンキースは、またも投手陣が踏ん張れず、2000年10月以来の7連敗を喫した。

4回だけ突然の乱調 3勝目にも「技術が未熟」

 あれだけ序盤は、低めにボールを集めていたのに、突然、松坂が乱れた。3連続四球で始まった四回のマウンド。高めに抜けるボールが目立つようになった。

 「ピンチを迎えたところでのヤンキースへの歓声は今までに経験してきた中で一番、大きかったかもしれない」。松坂は振り返った。だが、マウンドの18番は遠目には冷静に見えた。松坂も「それでも、その歓声で動揺したり、ピッチングに狂いが出たということはない」と強い口調で答えた。

 ならば原因は何なのか。四球から崩れるケースが目立つ。松坂は「僕の技術が未熟なだけ。実際に対戦しないとわからないこともある。慎重になりすぎるところもあるかもしれない」と説明する。対戦するのはほとんどが初めての打者ばかり。日本や国際舞台でも数々の経験を積んできた怪物とはいえ、メジャーでは新人。経験の部分が微妙に投球に影響している。

 「これからも新しい対戦が増えるので(この日のような投球が)しばらくは出るかもしれない」と、珍しく弱気とも取れる言葉を口にした。「前回の反省点がいかしきれていないような気がした」と自らを責めもした。

 たった1イニングの乱調。だが、1イニングだけと簡単に片づけられる問題ではなかった。6日間で、ヤンキース相手に2勝した右腕の試合後の記者会見は、まるで敗戦投手の会見のようだった。(下村征太郎)

2007年4月28日  読売新聞)
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