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松坂 イチロー封じ…2年ぶり対戦

 【アーリントン(米テキサス州)=岡田卓史】米大リーグは25日、各地で行われた。レッドソックスの松坂は、イチローが所属するマリナーズ戦に先発し、6回を4安打1失点にまとめた。

 イチローは松坂に3打席、岡島に1打席を無安打に抑えられて5打数無安打。試合は、八回途中から3番手で登板した岡島が2/3回を5安打2失点と打たれて逆転を許し、マリナーズが4―2で勝った。松坂は8勝目を逃し、岡島は3敗目。エンゼルスの松井秀はレンジャーズ戦の七回、右翼に13号2ランを放つなど、4打数2安打2打点。カブスの福留はカージナルス戦の延長十回から出場し、2打数1安打。ブレーブスの斎藤はマーリンズ戦の九回に、オリオールズの上原はツインズ戦の八回に、いずれも3番手で登板し、1回を無失点に抑えた。

復調した姿ライバルに

マリナーズ 4―2 レッドソックス

 マウンドの松坂は強い気持ちを持って、2年ぶりとなるイチローとの勝負に挑んでいた。

 「塁に出せば、それだけでピンチになる。何が何でも抑えようと思った」。一回は低めのスライダーで空振り三振に切ってとり、三回はカーブで一ゴロ。初球から速球で押した四回は、フルカウントからファウルで粘られた後の10球目、95マイル(約152キロ)の高めストレートで三ゴロ。3打席とも松坂の完勝だった。

 けっして調子は良くなかった。立ち上がりから制球が定まらず、五回までに102球を費やすなど、「試合を組み立てるのに必死だった」。それだけに、どうしても相手チームのキーマンを出塁させたくなかった。「オレの時は、いい球を投げていた」と言うイチローを封じ、苦しみながらも6回を1点に抑えた。

 日本のパ・リーグ時代にも好勝負を演じ、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では優勝を喜び合った仲。イチローは松坂を「かわいい後輩」とまで話し、前々日の試合前は、グラウンドで10分近く談笑する場面も見られた。これまでメジャーでは計6試合で対戦し、16打数4安打だった。その2人が一昨年7月以来、顔を合わせてなかったのは、松坂に故障が相次いだから。苦しみを乗り越えて戻ってきた右腕が、「ライバル」に復調した姿を見せつけた。(シアトル、霜田聖)

岡島、救援失敗

 岡島が松坂の白星を消してしまった。1点をリードした八回、無死一塁で救援したが、バント安打2本を含む5連打を浴び逆転を許した。その後にイチローを一ゴロ併殺打に打ち取ったものの、笑顔はなし。試合後、クラブハウスでは無言のまま、がっくりと肩を落としていた。(霜田聖)

2010年7月26日  読売新聞)
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