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インタビュー

TBS系「サワコの朝」で聞き手を務める…阿川佐和子さん

面白がる雰囲気が大事

撮影・伊藤紘二

 10月にスタートしたトーク番組(土曜前7・30)の進行役として、役者や作家など、多彩なゲストの人柄を巧みに引き出す。

 「話の重みや深みももちろん大事なんだけれど、『何の役にも立たないのに、面白いトークだった』と思ってもらえたら、うれしいですね」

 話の糸口として、ゲストに曲を選んでもらうことを制作陣に提案した。「歌には必ずエピソードがついてくる」と考えたからだ。狙いは当たった。「記憶の中できらめく曲」にスピッツの「夏の魔物」を挙げた綿矢りさは高校時代、抽象的で、生々しい歌詞に感銘を受けた経験を語った。「今、心に響く曲」が「エーデルワイス」だと言う木村多江は、父の思い出と娘への愛情を重ね合わせた。歌と共に、その人の歴史や人となりが浮かび上がる。

 雑誌「週刊文春」で連載する対談ページは約20年のロングランを誇る。まさにインタビューの名手だ。事前に相手の業績や逸話などを調べるのは大事なことだが、「資料を読んでその人をわかったような気になっちゃうのが一番よくない」と話す。

 「ちょっと知らない部分、余白を残しておくと、さらに深く突っ込んだ話を聞き込んでいくことができる。予定調和にならない」

 話が盛り上がってくると、「スタッフも皆、乗ってくるのがわかる」という。

トークを繰り広げる阿川佐和子(左)と、尾木直樹(右)

 「同じ空気を吸っている皆が面白がっているという場の雰囲気はすごく大事。ゲストの話の間とか、トーン、表情など、活字ではなかなかフォローできにくいところも出していきたい」

 東京生まれの58歳。作家の阿川弘之を父に持つ。1983年、TBS系「情報デスクTODAY」のアシスタントとしてレギュラー出演して以来、テレビにかかわってきた。その一方で、エッセーや小説など文筆の世界にも進出。檀ふみとの往復エッセー「ああ言えばこう食う」では講談社エッセイ賞を、小説「婚約のあとで」で島清恋愛文学賞を受けるなど、才能を開花させた。

 「アシスタント時代は、『次はコマーシャルです』ぐらいしか発言の機会がなかったのに、よくぞここまで仕事を回してくださっているものだと思います」とユーモアを交えつつ、「続けることによって評価されることもある。やらせていただいているからには、一生懸命、面白くやりたい。始まったばかりの『サワコの朝』も、温かい気持ちで見てもらえるようになるとうれしい」と力を込めた。(泉田友紀)

2011年11月22日  読売新聞)

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