古橋「幻の世界新」連発
1948年のロンドン五輪に参加を認められなかった敗戦国の日本。だが五輪と同じ時期に、国民を歓喜させる快挙が生まれた。
日本水泳連盟が五輪の水泳日程に合わせて、東京で開催した日本選手権の1500メートル自由形決勝で、古橋広之進が18分37秒0のタイムをたたき出した。時差の関係で、数時間後に行われたロンドン五輪での優勝タイム19分18秒5をはるかに上回る世界記録だった。
古橋は400メートル自由形でも五輪のタイムや世界記録より速いタイムで泳いだ。だが、当時の日本は国際水連から除名されていたために、記録は非公認。古橋自身も後年、本紙取材に「実際に五輪で勝ったわけではない。むなしさはぬぐい切れなかった」と語っている。
4年後、全盛期を過ぎた古橋はヘルシンキ大会400メートルで8位と惨敗。ラジオ中継のアナウンサーは「日本の皆様、古橋を責めないで下さい」と涙ながらに訴えた。
(2012年4月22日 読売新聞)
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