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我が子の「今」を書き出す

質問

我が子の就活で親は何をしたらいいのですか。(大学2年生の母親)

イラスト・藍原真由

     ◇

回答

我が子の就活で何ができ、何をしてはいけないのか。悩んでいる親が本当にたくさんいます。自分自身が経験した就職活動と、中身も社会状況もあまりにも違うからです。

 ただし、社会に出て自立するという点はまったく同じ。昔と違うと悩むのではなく、今の状況を書き出してみませんか。

 まず、親にしかできないこと、我が子について親が知っておかなければならないことを書き出します。次に、それはなぜなのかを考え、自分なりに答えを書くのです。例えば次のようなことです。
〈1〉就活で我が子が大変なストレスを感じているのはなぜか。
〈2〉受験の時と違うのは何か。
〈3〉我が子の今までの体験で思い出されるのは何か。それはどんな役に立つのか。
〈4〉我が子の良さは何なのか。それをどうするのか。

 きっとこれらは、我が子の就活を見守る過程で変化し、新たな実感も出てくるでしょう。大切なことは、言葉にすることによって、状況や変化を常に客観的に把握することです。

 頭で考えて「わかったつもり」でいることを、「文字にする」という行為は、実は就活の基本と同じです。やってみると、思った以上に難しいのですが、これを経験することにより、就活の応援にリアルな共有感を持つことができるのです。

 (東洋大学准教授)
(2011年4月5日付読売新聞朝刊掲載)

2012年5月2日  読売新聞)
プロフィル
小島貴子 (こじま・たかこ) さん
 都銀社員、専業主婦を経て、1991年に職業指導訓練員として埼玉県庁入庁。現在は県雇用・人材育成推進統括参与。昨年4月より東洋大学経営学部准教授。母親として息子2人の就活を経験した。
小島貴子さんの写真
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