タクシーの燃料はガソリンじゃないの?
タクシーの燃料は、ガソリンじゃなくてLPガスなんですか? どこで補給しているんですか? また、一般に普及しない理由は?(発言小町・うし)
価格が安いLPガス、成分はプロパンと同じ
約95%のタクシーは、LPガスで走っています。LPガスとは、液化石油ガスのことです。LPG、オートガス、プロパンガスと呼ばれることもあります。ガスの成分は、家庭で使われるプロパンガスやカセットコンロ用のボンベなどとほぼ同じです。
「液化」という名前から想像できるように、LPガスは気体であるガスを液化したものです。液化したものを、クルマに積んだ燃料タンクに充填(じゅうてん)して使います。
LPガスの魅力は、何より価格が安いことです。レギュラーガソリンの全国店頭平均小売価格は、1リットル157.6円(2012年3月26日現在、石油情報センター調べ)です。
一方のLPガスは、東京の業者向け価格で、90〜100円とかなり割安です。タクシーの運用経費は、燃料費が大きな割合を占めるため、LPガスが使われているのです。
LPガスの補給は、LPガススタンドで行われます。ガソリンスタンドのように目立ちませんが、タクシーが走っている地域には、必ずあるはずです。実は、一般の人も利用することができるんですよ。
経済的なLPガス車ですが、ガソリン車に比べて出力が1〜2割落ちると言われています。このため、自家用車も兼ねている個人タクシーの中には、ガソリン車を使う人もいるようです。また、タンクは6年ごとに点検を受けなければならないなどの規制があります。このほか、高速道路では一部にしかLPガススタンドがありません。
以上のような点がネックとなり、一般には普及していないようです。しかし、LPガスはクリーンな燃料としても注目されており、主要な燃料となっていく可能性を秘めています。
(モータージャーナリスト 諸星陽一)
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