ロングセラーの周辺
前衛芸術家で芥川賞作家でもある著者は、「新解さん」「老人力」など、卓越した造語能力の持ち主としても知られる。最近では、良い墓を建てるための活動を「
先日、取材先で著者に会い、急にこのエッセー集を読みたくなった。代表作「深夜特急」シリーズに熱くなった学生の頃とは違った出会いを予感したからだ。 (4月18日)[全文へ]
書店の文庫コーナーの中でも真っ黒な装丁がとりわけ目を引く本多勝一シリーズ。その中で最も売れている本だ。「句読点のうちかた」「修飾の順序」「助詞の使い方」など、日本語を書くための基本的な技術が網羅されており、出版後30年を経た今も「お手本」として座右の書にする文筆家は多い。 (3月21日)[全文へ]
料理エッセーは今や花盛りだが、本書はその先駆け。歌手として戦後シャンソン界を引っ張り、2010年に亡くなった著者は随筆の名手でもあった。 (2月29日)[全文へ]
アニメ、コミック、ゲーム……。熱狂的なファンがいる一方、その他の人々からは縁遠く見られがちだった「オタク系文化」を歴史的、文化的状況の中に位置づけ、オタク以外の人々も振り向かせたという意味で、21世紀最初の年に出た本書の功績は大きい。 (2月22日)[全文へ]
2006年にウィーン美術史美術館を限られた短い時間で回った際、大半を16世紀のネーデルラント(オランダなどの低地)の画家ピーテル・ブリューゲルの絵画の前で過ごした。作品の魅力を学生時代に教えてくれたのが、日本エッセイスト・クラブ賞受賞作のこのエッセーだ。 (2月1日)[全文へ]
天平の
心に太陽を持て。/あらしが ふこうと、/ふぶきが こようと、/天には黒くも、/地には争いが絶えなかろうと、/いつも、心に太陽を持て。/(以下略) (12月28日)[全文へ]
もうすぐクリスマスが来る。有名すぎるけれど、この時期に必ず読み返したくなる作品がある。米国を代表する短編作家が残した一編「賢者の贈りもの」だ。 (12月20日)[全文へ]
- 『コリアン世界の旅』 野村進著 (5月11日)
- 『超芸術トマソン』 赤瀬川原平著 (4月25日)
- 『バーボン・ストリート』 沢木耕太郎著 (4月18日)
- 『本当は恐ろしいグリム童話』 桐生操著 (4月13日)
- 『卍(まんじ)』 谷崎潤一郎著 (4月4日)
- 『新明解国語辞典』第七版 山田忠雄ほか編 (3月28日)
- 『日本語の作文技術』 本多勝一著 (3月21日)
- 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック著 (3月14日)
- 『大名の日本地図』 中嶋繁雄著 (3月7日)
- 『巴里の空の下 オムレツのにおいは流れる』 石井好子著 (2月29日)
- 『動物化するポストモダン』 東浩紀著 (2月22日)
- 『スローカーブを、もう一球』 山際淳司著 (2月15日)
- 『国語入試問題必勝法』 清水義範著 (2月8日)
- 『ブリューゲルへの旅』 中野孝次著 (2月1日)
- 『天平の甍』 井上靖著 (1月25日)
- 『わたしが・棄てた・女』 遠藤周作著 (1月18日)
- 『心に太陽を持て』 山本有三編著 (12月28日)
- 『O・ヘンリ短編集』 大久保康雄訳 (12月20日)
- 『現代落語論』 立川談志著 (12月14日)
- 『胡桃の中の世界』 澁澤龍彦著 (12月7日)
- 『中国列女伝 三千年の歴史のなかで』 村松暎著 (11月30日)
- 『「空気」の研究』 山本七平著 (11月23日)
- 『第一阿房列車』 内田百間著 (11月16日)
- 『真剣師 小池重明』 団鬼六著 (11月9日)
- 『女性の品格』 坂東眞理子著 (11月2日)
- 『インタビュー術!』 永江朗著 (10月26日)
- 『源平合戦の虚像を剥ぐ』 川合康著 (10月19日)
- 『本はどう読むか』 清水幾太郎著 (10月5日)
- 『草の花』 福永武彦著 (9月28日)
- 『ドロップアウトのえらいひと』 森永博志著 (9月14日)
- 『武士の娘』 杉本鉞子著 (9月7日)
- 『試験にでる英単語』 森一郎著 (8月31日)
- 『もの食う人びと』 辺見庸著 (8月24日)
- 『神の道化師/媒酌人』 椎名麟三著 (8月17日)
- 『高杉晋作』 奈良本辰也著 (8月10日)
- 『「龍時」シリーズ』 野沢尚著 (8月3日)
- 『されどわれらが日々―』 柴田翔著 (7月27日)
- 『恐怖の2時間18分』 柳田邦男著 (7月13日)
- 『アイデアのつくり方』 ジェームス・W・ヤング著、今井茂雄訳 (7月6日)
- 『人間そっくり』 安部公房著 (6月29日)
- 『人間の土地』 サン=テグジュペリ著、堀口大學訳 (6月22日)
- 『青春を山に賭けて』 植村直己著 (6月15日)
- 『D坂の殺人事件』 江戸川乱歩著 (6月8日)
- 『私の紅衛兵時代』 陳凱歌(チェン・カイコー)著、刈間文俊訳 (6月1日)
- 『競争の戦略』 M・E・ポーター著、土岐坤ほか訳 (5月25日)
- 『うらおもて人生録』 色川武大著 (5月18日)