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体操女子団体7位…世界選手権

 体操・世界選手権第5日(11日・東京体育館)――女子団体総合決勝で、予選5位の日本(鶴見、田中、新竹、寺本、美濃部、大島)は計167・122点で7位だった。

 日本は1種目目の平均台で3人全員が14点台をマークするまずまずのスタートだったが、2種目目のゆかで得点が伸びず、前回大会の5位を下回った。優勝は米国で、2位はロシア、3位は中国だった。

 ■ゆかで大島、大人の表現力

 自身の持つ世界選手権の国内女子最多出場記録を更新する8大会連続8度目の舞台に立った25歳の大島(朝日生命)。チームメートの飯塚の負傷で出番が回ってきたゆかの演技で、「近くで見ていた分、出られない悔しさもわかる」と奮起した。かつてナディア・コマネチを指導したことで知られるルーマニア人振付師による振り付けで、チーム最年長らしい大人の表現力をアピール。「今までで一番緊張したけど、感謝の気持ちでいっぱいでした」と会場の声援に感謝した。

 ◆メダル獲得へ課題は跳馬

 最終種目の段違い平行棒。鶴見(朝日生命)が車輪で体が傾き、勢いを失って落下した。予選5位通過の要因は、ミスのない演技だっただけに、後味の悪い失敗だった。しかし、塚原千恵子監督は、失敗以上に「跳馬とゆか」でライバル国に後れを取っていることを敗因に挙げた。

 日本女子は伝統的に「器具種目」と呼ばれる段違い平行棒を得意としてきた。一方、「足の種目」と呼ばれる跳馬やゆかは苦手にしている。特に、高得点の出やすい跳馬で、海外勢に水をあけられてきた。

 米国、ロシアなど強豪国は、技の難易度を示すD得点5・8点の「ユルチェンコ2回ひねり」が標準技。6・5点の「2回半ひねり」を繰り出す選手も少なくない。予選で日本は5位にもかかわらず、跳馬の得点でみると14位と見劣りした。

 東京大会をゴールとし、集中的に強化する「22か月合宿」で選抜された飯塚(朝日生命)ら「2回ひねり」の使い手も伸びてきたが、今大会は披露できなかった。5点の「1回ひねり」が主流のままだ。

 塚原監督は「ロンドン五輪では2回ひねりを3人はそろえたい」と語り、選考方法の改革に着手する考えを示した。メダル獲得への課題は見えている。(増田剛士)

 田中理恵「(ゆかで手をつくミスをして)あっという感じ。個人総合では、思い切ってやって、いい演技をしたい」

 【女子】▽団体総合決勝 〈1〉米国(レイズマン、ウィーバー、マロニー、ダグラス、ベガ)179・411点(跳馬46・816、段違い平行棒43・865、平均台44・732、ゆか43・998)〈2〉ロシア175・329〈3〉中国172・820〈7〉日本(鶴見、田中、新竹、寺本、美濃部、大島)167・122(41・866、42・066、43・499、39・691)

 

内村が6種目出場

 体操・世界選手権第6日の男子団体総合決勝の出場者リストが11日発表され、日本はエース内村航平(コナミ)が全6種目に出場する。山室光史(同)が4種目に、小林研也(同)、沖口誠(同)、田中和仁(徳洲会ク)がそれぞれ2種目に出場。予選で首を痛めた田中佑典(順大)も平行棒と鉄棒に出場する。

2011年10月12日  読売新聞)

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