五輪切符へ攻撃陣再編も…日本2位後退
残り2試合「体を張らないと」
男子のロンドン五輪アジア最終予選C組第4節で5日、シリアに敗れたU―23(23歳以下)日本代表は、総得点差で2位に後退した。
しかし、残り2試合(2月22日・対マレーシア、3月14日・対バーレーン)で多くの得点を挙げて勝利すれば、1位突破はまだ十分可能な状況。今後に向けては攻撃陣の再編を迫られそうだ。
シリア戦では、得点源として期待されていた永井がようやく五輪予選初ゴールを決めたが、山崎が左腕を骨折し、長期離脱の可能性が高い。左ふくらはぎ肉離れの清武(C大阪)はバーレーン戦にも間に合うか微妙で、大津(ボルシアMG)ら海外組の招集も難しい。個人技に優れ、得点力もある原口(浦和)や金崎(名古屋)らを加えるなどして、攻撃の質を向上させたい。
4チームによるホームアンドアウェーで行われた北京五輪最終予選でも、4試合目にアウェーのカタール戦に敗れて2位に後退、予選敗退の危機に追い込まれた。だが本田(現・CSKAモスクワ)らを中心とした当時のチームはここから粘り、残り2試合で五輪切符を勝ち取った。
シリアに敗れた後、永井は「得点差の勝負。もっと体を張らないと」と悲壮感を漂わせ、GK権田は涙をにじませた。試合ごとに大きく立場が入れ替わる重圧をはね返せるか。こうした厳しい経験が、若い選手たちを大きく成長させることだけは、間違いない。(アンマン・畔川吉永)
「振り出しに戻った」 U23代表帰国
U―23日本代表は6日、アンマンから帰国した。
成田空港で取材に応じた関塚監督は「シリアと得失点差も同じだし、振り出しに戻っただけ。まずは、マレーシア戦で勝ち点3を積み上げることが大事」と話した。試合後はショックを隠しきれなかったGK権田も「一つ一つのプレーにこだわれば、点を重ねられるはず」と強気に語った。
大津らシリア戦では実現しなかった海外組の招集について、日本サッカー協会の原博実技術委員長は「相手クラブには、今後のスケジュールも伝えてある。現場が(海外組が)必要だとなってから動きたい」と説明するにとどめた。
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