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選挙で政権交代は過去3回

 衆院選の結果が政権交代に結びついたのは、過去44回のうち戦前に1回(1924年)、戦後に2回(47、93年)の計3回しかない。

 大正デモクラシー期の24年衆院選は、与党と野党3党が政権を巡って競い合う「政権選択選挙」だった。憲政会、政友会、革新倶楽部の野党3党は、選挙前に「護憲3派」を結成。普通選挙法制定などの共通公約を掲げた。護憲3派は464議席中284議席を獲得し、与党・政友本党を圧倒した。

 明治憲法では国会による首相指名の制度がなく、第1党となった憲政会の加藤高明総裁は、元老の推薦で天皇により首相に任命された。加藤内閣は衆院選の結果、第1党となった党首が組閣した初の内閣で、以後、32年の5・15事件で犬養内閣が倒れるまで2大政党時代が続いた。

 これに対し、戦後の2回は、選挙では、第1党、第2党が共に過半数を獲得できなかった。

 47年衆院選では、野党・社会党が第1党を確保したが、与党・自由党との議席差はわずか12だった。社会党は片山哲委員長を首相とし、民主、国民協同両党との保革連立政権を発足させたが、社会党内の抗争が激化し、1年足らずの短命に終わった。

 93年衆院選では、与党・自民党は過半数に届かなかった。その結果、自民党からの離党者が結成した新生党など野党の5党や、独自の立場をとった日本新党、新党さきがけなどが選挙後に協議し、非自民の8党・会派による細川政権が成立した。しかし、連立与党の足並みの乱れなどから、わずか8か月で倒れた。

2009年8月31日03時42分  読売新聞)
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