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恋活小町

マザコン男性と結婚すると大変?

 実際に「うちの夫、マザコン気味かも」と語る奥様たちに、生の声を聞いてみました。「意見が割れたとき、結局、いつもお義母(かあ)さんの味方をする」「お義母さんの料理のまねをしろと言う」「妻の立場からは言えないことを夫に『伝えて』と頼んでも、お義母さんに気を遣って、言おうとしない」など、予想どおりの不満が飛び出しました。一方で、「腹も立つけど、マザコンゆえのメリットもあるのかも?」といった意見も幾つかありました。例えば「母親にはもちろんのこと、基本的に奥様に対しても優しい」「女性の扱いが紳士的なので、近所や周囲の評判が良い」「家族サービスを嫌がらない」「母親という存在を重んじているので、積極的に浮気する、という概念がなさそう」……等々。無論、これらは個人差の大きい部分ですし、マザコンにも色々なタイプがいますから、あくまで一例として捉えて頂ければと思います。

 彼女たちは、多少の不満を口にしつつも、基本的には自分が選んだ旦那様に満足している様子でした。もしマザコンではない旦那様だったとしても、家族サービスをしてくれなかったり、妻に横柄だったりすれば、それはそれで皆さん、別の不満を抱くはずです。人間の長所と短所は見方によって表裏一体でもあるので、結局、どんな男性を選んでも、何かしら相いれなかったり、衝突したりする部分は出てくるのが普通です。

自立か「旦那の実家に吸収」か

 トピ主さんは、知り合いのその男性のことを「マザコン」に焦点を当てて、分析しています。一個人の性格については、情報が不十分なので言及できませんが、家庭環境の影響を受けずに育つ人はいませんので、彼が本当に優柔不断だったとしても、原因はどうあれ、それは彼の性格の一つと考えてあげれば、少しは許容できるのではないでしょうか。考え方次第ですが、優柔不断な男性に対しては、「じゃあ、私の好きに決めさせてもらうね」と仕切れる気楽さをメリットと感じることもできます。決断力があっても、その分、こちらの決定に文句の多い男性もいるでしょう。また、「婚期が遅い」ことの理由については、どんな方でも種々ありますので、マザコンだけが理由ということではないと思います。

 パートナーが「ちょっとマザコン」程度ならば、まずは上記のような「発想の転換」をしてみるのがおすすめです。しかし、重度の場合、根本的な意識に問題があることもあります。結婚したものの、「新しく自分の家族をつくって、そこでやっていくのだ」という意識が全くない、という場合です。元々の家族から自分を切り離していない、つまり「親ではあるけれども、自分は結婚したので、今は別の家庭である」という心理的な線引きができていない。家庭を仕切る母(妻)の存在は、基本的には一人ですから、こうなると、新しい家庭を仕切るはずの妻は、非常に所在なくなってしまいます。男性がこういった感じで、さらに実家の勢力も強大な場合、結婚が、彼の実家に吸収されたような感じになることもあります。もちろん、女性がそれを許容できるならば、何ら問題はありませんが……。

 婚約者がマザコン気味で気にかかるという場合は、結婚前に一度、「私はあなたと結婚して『新しい家庭』をつくりたい。これからは、二人で自立してやっていこうね」といった意思確認をしてみてもいいかもしれません。思った以上に影響を及ぼしてくる問題ではあります。もちろん、マザコンゆえの長所を探してみるのも、どうぞお忘れなく。

おわりに

 夫がマザコンで、と腹を立てる女性の心理には、「旦那様には、一番に自分を大切にしてほしい、自分の言うことを聞いてほしい」という感情があるからこそ、同じように旦那様を愛しているお姑さんと、なにかにつけ反発しあってしまう……といった側面も大きいと思います。前述の奥様のなかには、「男の子を産んで、お義母さんの気持ちも少しは分かるようになった」と語っていた方もいましたが、男性が母親に頭が上がらないのは、ある意味仕方のないこと、と諦め、あまり過度に反応しすぎないようにしましょう。なにはともあれ、彼をこの世に産み、育ててくれた存在。「戦える相手ではない」と戦線離脱し、関わりすぎて自分のストレスにしないよう努めるのが、個人的には一番だと思います。

ニュース提供
外山ゆひら (とやま・ゆひら)さん
フリーライター
執筆分野は心理学、文化・文芸関連。ニュースポータルサイト・エキサイトでは、男女関係や恋愛心理についてのコラムを執筆。作詞家やミュージシャンとしても活躍中。

2012年6月28日  読売新聞)

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