客に不快な思いをさせない
もてなし1
新年度を迎え、取引先の新しい担当者と顔を合わせる機会が増える時期です。
新入社員にとっても、初めての来客対応や接待を経験する機会がすぐにやって来るでしょう。
当社は前身のJALアカデミー時代から6000社以上の社員研修を担当してきましたが、来客への対応や接待といった「おもてなし」に関して、近年は世代間の認識にズレがあると実感しています。これから説明するマナーを常識だと思う人も多いでしょうが、特に若い人には最低限、身につけてほしい基本です。
まず、お客様を自社で迎える時の対応から。
応接室に入ったら上座へ案内します。基本的に最上席はドアから最も遠い位置。社員が働くフロアの一角に応接スペースがある場合、事務机から少しでも遠い位置が上座と考えてください。
「お掛けになってお待ちください」だけでは、お客様の中には自分から上座を選ぶことをちゅうちょする人もいます。上座を手で示し、「あちらにお掛けになってお待ちください」と言い添えましょう。
お茶を出す時、紙コップやペットボトルで出す会社も増えていますが、お客様の役職や人柄、応接室の雰囲気などによっては、湯のみ茶わんと茶たくのほうがいいかもしれません。
お客様に不快な思いをさせないことが、おもてなしの基本です。相手の気持ちを考えながら、臨機応変な対応を心がけましょう。
土屋圭子さん(キャプラン Jプレゼンスアカデミー)
(2012年4月12日 読売新聞)
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