「木と香のアクセサリー」作り進んでいます!(2)香りのパーツに苦労 1/2
岐阜・飛騨高山の木工房「オークヴィレッジ」で、皆さんから寄せられた意見をもとに試作品を担当したのは、制作部の藤井啓太さん(28)。
岡山県出身で愛媛大理学部を卒業後、物作りが好きで職業訓練校で木工の技術を学び直してオークヴィレッジに参加。材料を選別する材料部などを経て、今年から制作部に。
「香り」を楽しむ仕掛けを試行錯誤
木工ならお手の物ですが、今回のオリジナルアクセサリーの課題は、どうやって、木のアクセサリーで香りを楽しむか、です。
これまでの製品では、木製ヘッドの内側をくり抜いて、中に小さい木片を入れてこれにアロマを染みこませていました。ところが、発言小町「『木とアロマ』でオリジナルアクセサリーを作りませんか!」で皆さんの意見を聞いたところ、香りを発散させるための「穴」が不評でした。ここから藤井さんの悪戦苦闘が始まりました。
穴がダメなら、芳香紙で香りをだすことに。これまで名刺入れ用アロマなどに使っていますが、今回は小さいパーツに芳香紙を出し入れし、しかも芳香紙が落ちないようにしなくてはなりません。
まず、「2枚1組で板の片方を薄く削り、その溝に芳香紙を入れて張り合わせる」ことに。そこまではさほど苦労しなかったそうですが、4月の試作段階では、芳香紙を出し入れするために中央を丸くくり抜いても、芳香紙の出し入れがまだ難しい状態でした。
手で研磨して緩やかなカーブで解決!
ようやく、たどりついた解決策が、芳香紙まで指が届きやすいようにこの中央部の「円」を斜めに削る、という方法でした。
「一番苦労したのは、この芳香紙の取り出しのためと、全体の丸みのためのカーブです。穴を開けたり、形を抜いたり、ある程度まで斜めに削ったりするのには機械を使いますが、最後は手で研磨して仕上げるしかない。最後は感覚なので、どこまで、どんな形がいいのか、手探りでした」と藤井さん。
直径約1センチの小さな円を緩やかに斜めに削ったことで、芳香紙まで緩やかなカープをつけたくぼみになって、実際、女性なら指ではさんで芳香紙を出し入れしやすくなっていました。
この緩やかなカープは、手触りが滑らかで心地よくなっただけでなく、デザインとしても洗練されて、おしゃれな仕上がりになりました。
→詳しくは、大手町モール「木の香konoca」のページへ
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「木と香のアクセサリー」作り進んでいます!(3)香りのパーツ 2/2
「木と香のアクセサリー」作り進んでいます!(1)オークヴィレッジってどんなところ
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