帽子デザイナー 平田暁夫さん作品展
彫刻のような創作 70年
日本を代表する帽子デザイナー、平田暁夫さん(86)の70年余の創作の軌跡をたどる作品展「ヒラタ ノ ボウシ〜伝統のフォルム・未来へのエスプリ〜」が、東京・南青山のスパイラルガーデンで開かれている。
動きに合わせてふわりと揺れる薄布に覆われたストローハットは、
こうした様々なデザインの帽子100点以上を展示し、帽子の多彩さを表現した。「日本人で、こんな帽子を作る人間がいるということを知ってもらえれば」と平田さんは話す。
14歳で長野県から上京、銀座の帽子店で修業し、1955年に独立。伝統的な技法を学ぶため、フランスにも渡った。その創作姿勢は帽子をデザインするというより、「彫刻を作る感覚に近い」と言う。
存在感のある帽子は、フランスでも評価され、パリのモード・テキスタイル美術館などに収蔵されている。国内でも皇族の帽子を手がけたのに加え、三宅一生、川久保玲、山本耀司さんら国際的に活躍するデザイナーのために帽子を提供してきた。
「帽子は奥が深い」。その奥義を窮めたいと、70年間夢中になってきた。時に過去の作品に手を入れることも。「新しい素材と組み合わせれば、生き返るかもしれないって思うんです」
最近、街で若者の帽子姿をよく見かけることがうれしい。「若い人にこそ展示を見てほしい。こんな帽子、どこでかぶるんだろうって考えてもらうだけでもいい」。展示を通して帽子を楽しむ心を伝えたいと願っている。入場無料、26日まで。(生活情報部 野倉早奈恵)
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