ロングセラーの周辺
心に太陽を持て。/あらしが ふこうと、/ふぶきが こようと、/天には黒くも、/地には争いが絶えなかろうと、/いつも、心に太陽を持て。/(以下略) (12月28日)[全文へ]
もうすぐクリスマスが来る。有名すぎるけれど、この時期に必ず読み返したくなる作品がある。米国を代表する短編作家が残した一編「賢者の贈りもの」だ。 (12月20日)[全文へ]
とんでもない女性がいたもんだ――。一読後、最も印象に残ったのが、中国3大悪女といわれる漢の
作家の団鬼六が、79歳で亡くなって半年になる。官能小説で一時代を画した鬼才の死去は悲しいけれど、愛棋家だった著者が破滅型の賭け将棋指しを描く本作の輝きは不滅である。 (11月9日)[全文へ]
哲学者から芸能人まで幅広く取材してきた著者によるインタビュー論。そもそもインタビューとは何かという考察に始まり、本音の聞き出し方や原稿のまとめ方に至るまで、微に入り細にわたって語り尽くす。 (10月26日)[全文へ]
社会学者、ジャーナリストとして活躍した清水幾太郎(1907〜88)は、昭和を代表する知識人と言っていい。その体験的読書論は当然ながら、当時の教養主義を反映している。 (10月5日)[全文へ]
「ドロップアウトしなければ、一生を棒に振ることになる」。通読した後、序文を読み返すとドキッとする。本書が定義するドロップアウトは、脱落や逃避という否定的な意味ではなく、一般社会の価値観の枠から抜け出し、自由に生きるための冒険だからだ。 (9月14日)[全文へ]
昭和初年の大阪。行く当てなく家出した少年は、無料宿泊所で知り合った中年男「善やん」から親切にされる。最初は好意を受け入れていたものの、職を得た自分に付きまとう汚い身なりの「善やん」が疎ましくなった少年は、人前で「わい、知りまへんのや」と思わず言い放つ。 (8月17日)[全文へ]
時代の変革に青春をかけ、数え年29歳で亡くなった幕末の志士、高杉晋作(1839〜67年)にあこがれる人は、今も多い。菅首相もその一人で、組閣の際、自ら「奇兵隊内閣」を名乗ったことがあった。名前負けをしたのは残念だが……。 (8月10日)[全文へ]
- 『わたしが・棄てた・女』 遠藤周作著 (1月18日)
- 『心に太陽を持て』 山本有三編著 (12月28日)
- 『O・ヘンリ短編集』 大久保康雄訳 (12月20日)
- 『現代落語論』 立川談志著 (12月14日)
- 『胡桃の中の世界』 澁澤龍彦著 (12月7日)
- 『中国列女伝 三千年の歴史のなかで』 村松暎著 (11月30日)
- 『「空気」の研究』 山本七平著 (11月23日)
- 『第一阿房列車』 内田百間著 (11月16日)
- 『真剣師 小池重明』 団鬼六著 (11月9日)
- 『女性の品格』 坂東眞理子著 (11月2日)
- 『インタビュー術!』 永江朗著 (10月26日)
- 『源平合戦の虚像を剥ぐ』 川合康著 (10月19日)
- 『本はどう読むか』 清水幾太郎著 (10月5日)
- 『草の花』 福永武彦著 (9月28日)
- 『ドロップアウトのえらいひと』 森永博志著 (9月14日)
- 『武士の娘』 杉本鉞子著 (9月7日)
- 『試験にでる英単語』 森一郎著 (8月31日)
- 『もの食う人びと』 辺見庸著 (8月24日)
- 『神の道化師/媒酌人』 椎名麟三著 (8月17日)
- 『高杉晋作』 奈良本辰也著 (8月10日)
- 『「龍時」シリーズ』 野沢尚著 (8月3日)
- 『されどわれらが日々―』 柴田翔著 (7月27日)
- 『恐怖の2時間18分』 柳田邦男著 (7月13日)
- 『アイデアのつくり方』 ジェームス・W・ヤング著、今井茂雄訳 (7月6日)
- 『人間そっくり』 安部公房著 (6月29日)
- 『人間の土地』 サン=テグジュペリ著、堀口大學訳 (6月22日)
- 『青春を山に賭けて』 植村直己著 (6月15日)
- 『D坂の殺人事件』 江戸川乱歩著 (6月8日)
- 『私の紅衛兵時代』 陳凱歌(チェン・カイコー)著、刈間文俊訳 (6月1日)
- 『競争の戦略』 M・E・ポーター著、土岐坤ほか訳 (5月25日)
- 『うらおもて人生録』 色川武大著 (5月18日)
- 『ガラスの動物園』 テネシー・ウィリアムズ著 (5月11日)
- 『名画を見る眼』 高階秀爾著 (5月4日)
- 『ロウソクの科学』 マイケル・ファラデー著 (4月27日)
- 『科学者の自由な楽園』 朝永振一郎著、江沢洋編 (4月20日)
- 『自動車絶望工場』 鎌田慧著 (3月30日)
- 『自分の中に毒を持て』 岡本太郎著 (3月9日)
- 『ディズニーランドの経済学』 粟田房穂、高成田享著 (3月2日)
- 『ハイジ』 ヨハンナ・シュピリ著 (2月23日)
- 『西の魔女が死んだ』 梨木香歩著 (2月16日)
- 『美味礼讃』 ブリア―サヴァラン著 (2月9日)
- 『チェ・ゲバラ伝』 三好徹著 (2月2日)
- 『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』 戸部良一ほか著 (1月26日)