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『名言手帳』 竹内政明著

 本著は、泣けて笑えて、しかも心温まる本だ。

 読売新聞1面の「編集手帳」を担当する著者が、昨今の108の名言についてコラムで取りあげている。

 例えば、「あいつより うまいはずだが なぜ売れぬ」。森光子さん自作の川柳だ。森さんは41歳の時に「放浪記」で人気を得たが、長い下積み時代には、こんなつらい思いをしていたようだ。コラムでは、同様に晩成だった人への応援歌をうたい上げている。

 「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修業」と語ったのは、最後の瞽女(ごぜ)と呼ばれた小林ハルさん。苦労を、生きるエネルギーに変える(すべ)ではないか。

 集めた名言を惜しみなく本著に書いてしまったことで、「編集手帳」用のネタに困るのではないかと、思わず心配になる。(大和書房、1300円)(榧)

2012年2月1日  読売新聞)

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