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美容と健康がつながるステキな話(4)

“糖化”って知っていますか? 肌老化を進ませる、アンチエイジングの敵

 春になると日差しが明るくなり、ちょっとした肌の不調が目立ってきます。スキンケアにも磨きをかけたい季節です。

 肌老化には、“酸化”を防ぐ“抗酸化”が大事といわれていますが、実は、抗酸化だけではNGということがわかったのです。今、美容と医療の世界では、“糖化”に気をつける=“抗糖化”がアンチエイジングに重要ということが、常識になりつつあります。

 “糖化”ってなんでしょう?

 糖化とは、私たちの体内にある大切なたんぱく質と、食事によって摂取した“糖”が結びつくことで、糖化したタンパク質が生成され、体内に蓄積してしまうことです。“酸化がサビ”だとしたら、“糖化はコゲ”!

 糖化が進んでいくと、シミ、シワ、たるみ、くすみなどで肌を老化させるばかりか、糖尿病などにもつながります。

 さらに、目、脳神経、血管、血液、骨、髪にも、糖化は密接に関係していることがわかっています。白内障などの目の病気、脳老化によるアルツハイマー、血管の病気の動脈硬化、骨量減少や骨粗鬆症、髪の毛の老化…。また、がんへの影響を示唆する研究まであるのです。

 「甘いものを摂りすぎたら太る」のは常識ですが、まさか糖分が肌や体の老化に直結し、こんなにも悪影響があるとは!

 体と肌の老化防止のためにも、また将来の病気予防にも、「抗糖化」を心がけた生活をすることが大事。糖化予防=抗糖化のカギは、食生活です。血糖値を急激に上げない食材と食べ方を、ぜひは知っておきましょう。

 食事の際は、血糖値が上がりにくい食材から食べていくことだけでも、糖化が防げます。食べる順序が大事なのです。

 血糖値の急上昇を避ける食材の代表は、食物繊維です。食事の順番で最初に食べるべきは、食物繊維の多い、ゴボウ、サツマイモ、ラッキョウ、エシャロットなどの野菜、キノコ、海藻、豆類など。これらは、血糖値がゆっくり上昇する抗糖化食です。ゴボウ、ひじき、大豆などは、便秘の改善や大腸がんの予防にもつながります。

 野菜の次には、脂肪少なめのたんぱく質(鶏肉など)や魚を食べ、血糖値の上がりやすい肉や白米は最後にします。できれば炭水化物は白米よりも、血糖上昇を抑える雑穀米や玄米に。

 血糖値の急上昇を抑える食事の順序は、野菜→魚・肉→ご飯という、いわゆる“懐石食べ”がおすすめ。白米、丼物、甘辛い味付けが好きという人は、糖化が進んでいる可能性があるので注意が必要です。

プロフィール


増田美加(ますだ・みか) 女性医療ジャーナリスト
出版社を退社後、女性の健康&医療を専門に執筆、講演を行う。女性誌「Domani」「和楽」などで女性のための医療&健康情報を連載。
乳がんを体験し、NPO法人キャンサーネットジャパン認定「乳がん体験者コーディネーター」として相談活動を行い、乳がん、子宮がんの検診啓発、更年期世代の女性医療にも力を入れている。
NPO法人女性医療ネットワーク会員。NPO法人性と健康を考える女性専門家の会会員。ブログ「名医訪問記」、ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニックにて「増田美加の乳がん体験者相談」を行う。
著書に、連載をまとめた「メディカルDomani 女性のための病気&名医バイブル」、自身の乳がん治療の写真を掲載、乳がんの専門医と執筆した「乳がんの早期発見と治療」、「きっと赤ちゃんできるから――29人の不妊症克服体験と最新治療法」(ともに小学館)、「後悔しない歯科矯正」(小学館101文庫)ほか。肌と体の老化防止の方法をまとめた「死ぬまで老けない人になる―――アンチエイジングの新常識50」(小学館、共著)が4月8日発行予定。

◆女性医療ネットワーク http://www.cnet.gr.jp/

女性の体と心の健康と幸福に貢献する統合医療をめざすNPOです。メンバーが交代でコラムを執筆します。
2010年4月1日  読売新聞)

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