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「自分のカラダと向き合う方法教えます。」(2)

10年後も元気でいるために!

 運動の基本は、「正しい姿勢」を取り戻しキープすることから

 女性が運動器の訴えで辛い症状トップ3(肩こり、腰痛、関節痛)の原因になっているのは、正しい姿勢を取れなくなっているからです。正しい姿勢とは、背骨がムリのないカーブを描き、もっとも負担の少ない状態です。

 スポーツトレーナーに指導してもらうと、だいたい最初に言われるのも「姿勢」への気づきです。

 現代の便利な生活に慣れた代償として姿勢が悪い人が増えてしまったのですが、本来は背骨でS字カーブの正しい姿勢がとれ、そこに頭を支えたり、腕をぶら下げて動かす体の中心的な軸とも言える肩甲骨が乗っかっています。

 背骨の下を支えるのが骨盤という構造になっています。それら全体を支え維持する役割が筋肉ですが、女性は総じて筋力が弱いためその負担も大きくなります。私達のカラダの基本である正しい姿勢をキープすることがいかに大切なことかおわかりいただけましたか?

 最近、女性に多く見られるパターンは、姿勢が猫背で肩が前に出るため呼吸が浅い。体のバランスを取るために顔が少し前に傾き、足の指で立っている感じで、腰がそりすぎるため、腹筋やお尻の筋肉が弱く使われていないため、腰に上半身の体重がかかりすぎます。

 体重のかけ方やバランスは大事なことですが、脚の外側に力がかかりすぎて、その結果O脚になりやすく、靴のかかとの外側が減ることが多いというケースです。体の一か所が正しく使われていないと、それを補完するべく次々に運動器に間違った負担がかかるという具合です。

 女性に多い肩こりは、使っていない筋肉(肩甲骨)が弱く、使いすぎる筋肉に負担が大きいため、その結果肩こりの症状がおきます。この仕組みを頭に浮かべると、なぜ肩こりや腰痛の悩みが多い人がいるか想像できると思います。

 このような状況で、まず立つ姿勢の正しいあり方を気づかせてくれるのが、パーソナル・トレーニングやピラティスです。プロの指導で、正しい姿勢の取り方を学び、自分で意識してケアをする習慣が、身につくまで3か月ぐらいはかかると思います。

 マシントレーニングとは違って、時々トレーナーに励まされたりアドバイスしてもらえると人間関係も生まれて継続がしやすくなるはずです。

 脚の重心が外側にかかる人に多い症状に膝関節痛がありますが、トレーナーに見てもらい姿勢の改善指導を受けると、すぐに膝関節が楽になることも多いのです。正しい姿勢をキープするために、筋肉トレーニングなど自分では始められないことも多いのでプロの力を借りることも有効です。運動は、体の不調改善と、正しい姿勢をとってトレーニングをすることが大事なポイントです。そして日常生活の中でも自然に正しい姿勢をとれるようになれると、それだけで女性は美しくみえると思いませんか。

プロフィール


大井律子(おおい・りつこ) 整形外科専門医 医学博士
高知医科大学卒業後、山口大学整形外科学教室へ入局。
医局関連病院での臨床経験を経て、2006年から女性医療に関わるようになる。2007年からウィミンズ・ウエルネス銀座クリニックで整形外科の外来を開始。運動器を診る専門家の立場から女性のカラダと心のケアを行っている。今年5月にオープンしたウィミンズ・ウェルネス銀座健康院ジュノでは、運動器に関する医療のプロとスポーツトレーナーとの新たなコラボレーションによるパーソナルトレーニングをスタートした。

◆女性医療ネットワーク http://www.cnet.gr.jp/

女性の体と心の健康と幸福に貢献する統合医療をめざすNPOです。メンバーが交代でコラムを執筆します。
2010年9月22日  読売新聞)

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