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本よみうり堂

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書評


評・角田光代(作家) じつに読みづらい小説である。その理由のひとつに、登場人物たちの呼び名が一定でない、ということがある。しかも彼らは作中で幾度も名前を変える。 (1月23日)[全文へ]


評・三浦佑之(古代文学研究者・立正大教授) 天才的琵琶奏者の、波瀾(はらん)万丈と表現するしかない物語を楽しんだ。ただし、天才的琵琶奏者という説明は、「彼女=彼」の人生のごくわずかを言い当てているに過ぎないのでご注意を。 (1月23日)[全文へ]


評・星野博美(ノンフィクション作家・写真家) 2010年、サッカーワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の際、私は連日テレビにかじりついたファンの一人だった。本書は英誌のナイロビ特派員である著者がサッカーを切り口にアフリカを読み解いた本。 (1月23日)[全文へ]


評・杉山正明(ユーラシア史家・京都大教授) 「江戸時代の政治史はこんなに遅れているのか」。あとがきはやや衝撃的な独白から始まる。 (1月23日)[全文へ]


評・中島隆信(経済学者・慶応大教授) ダーウィンの進化論は、環境変化に適応できた生物が生き残るという意味で自然淘汰(とうた)の理論として知られる。そのため、生物の営みは利己的な生存競争だと解釈されがちだ。 (1月23日)[全文へ]


評・橋本五郎(本社特別編集委員) 歴史を描くことは容易ではない。自分が生きてきた同時代史を描き切ることはもっと至難のことだろう。自らの体験(自分史)と膨大な文献資料、聴き取り調査などを駆使し、左派にあらざればインテリにあらずという「革新幻想」はどのように生まれ、席捲(せっけん)凋落(ちょうらく)していったのかを克明に分析している。 (1月23日)[全文へ]


評・松山 巖(評論家・作家) ハリウッド映画でお馴染(なじみ)だろう。古代ローマでは死を賭して剣闘士が闘技場で戦ったことは。本書は二部構成。第一部「ある剣闘士の手記」はシチリア生まれで奴隷から剣闘士になった若者が訓練や戦いの様を(つづ)った手記。この驚くべき新史料(?)で剣闘士の心理までもわかるが、著者の本領は第二部にある。 (1月23日)[全文へ]


評・岡田温司(西洋美術史家・京都大教授) 彼女は実はモナ・リザではなかった。この大胆な仮説を打ち出したのは、わが国でもすでに何冊かの翻訳でおなじみの高名なイタリアの歴史家である。では、いったい誰なのか。ルネサンス最大の芸術保護者として知られるメディチ家の当主ロレンツォ豪華王の息子、ジュリアーノが(ひそ)かに愛して非嫡子までもうけた意中の女性だというのだ。 (1月23日)[全文へ]


評・管啓次郎(詩人・比較文学者・明治大教授) 土地には風土があり自然がある。生活があり歴史がある。そこに暮らす人々の創意工夫と技があり、その結果できあがった数々のローカルな遺産がある。こうして風景の一部となった驚くべき土木や建築の細部を、写真家が訪ね歩いた。 (1月23日)[全文へ]


評・朝吹真理子(作家) 旅先で誰しも一度は入ったことのあるような、腰を休めに入るだけの、看板の字も雨ざらしになって判読しにくい古びた食堂「お休み処・風弓亭」はそういう数多(あまた)ある食堂のひとつとして、山の上の湖のほとりに店を構えている。 (1月16日)[全文へ]


評・松山 巖(評論家・作家) 八年の時をかけた短篇(たんぺん)集。すでに古稀(こき)を超えた作者の八年という時間は作品に反映され、七短篇、どの主人公も雑誌発表時の作者の年齢が重ねられている。 (1月16日)[全文へ]


評・橋爪大三郎(社会学者・東京工業大教授) 僧侶が結婚し、肉や魚を食べる。 (1月16日)[全文へ]


評・湯本香樹実(作家) 小説、戯曲、ドラマ脚本、と様々なかたちを持つ山田太一の物語世界。本書にはそのエッセンスが滴るほどに詰まっている。 (1月16日)[全文へ]


評・中島隆信(経済学者・慶応大教授) 経済学者で正義を語る資格があるのは、貧困や不平等の研究で多くの業績があるセンを置いて他にいないだろう。 (1月16日)[全文へ]


評・杉山正明(ユーラシア史家・京都大教授) 今、トルコ共和国のイスタンブールにいる。 (1月16日)[全文へ]


評・横山広美(科学コミュニケーション研究者・東京大准教授) 耳慣れない「科学思想史」とは、事実の列挙よりも、科学者の理論やそれが生まれる科学者の思想背景に焦点を当てる学問であるという。 (1月16日)[全文へ]


評・橋本五郎(本社特別編集委員) 司馬遼太郎とその作品の持つ意味を通して、日本とは、国家とは、日本人とは何かを考察した書である。 (1月16日)[全文へ]


評・山内昌之(歴史学者・東京大教授) 今から2000年ほど前になる。前漢の高祖劉邦(りゅうほう)末裔(まつえい)として漢室を再興した男の物語である。 (1月10日)[全文へ]


評・ロバートキャンベル(日本文学研究者・東京大教授) 冒頭は静かな気流に乗ったような気分で淡々と読めた。主人公が二人いる。 (1月10日)[全文へ]


評・畠山重篤(カキ養殖業) 本書は三陸の巨人、山浦玄嗣医師のベストエッセイである。 (1月10日)[全文へ]

コラム

HONライン倶楽部


 東日本大震災と原発事故、欧州経済危機、「なでしこジャパン」の活躍――。歴史的な一年となった今年、あなたはどんな本と出合いましたか? 年末恒例の「最高の一冊」には、熱い投稿がどーんと届きました。 (12月27日)[全文へ]

柳田国男特集

空想書店


 『スティーブ・ジョブズ』を読んで、改めて考えさせられたのだが、伝記とはいったい何なのだろう? 例えばジョブズが若い頃インド放浪の旅から戻ってきて両親と空港で再会する、次の部分。 (1月17日)[全文へ]

ポケットに1冊


 累計625万部の「密命」シリーズが、ついに完結した。 (1月18日)[全文へ]

コミック・マガジン

マンガは僕の友達だった


 文化部に配属されてまもなくのころだろうか。知人の紹介で某少年マンガ雑誌の編集者と飲むことになった。5〜6歳ほど年長の男性、だったと思う。こちらは、まだ文化部に入り立ての青二才。だが、マンガに対してはそれなりの自負も持っていた。根拠といえば、幼い時からマンガを読み続けているという、薄弱なものでしかなかったが。今となれば生意気極まりない、夜郎自大の困った記者であったと、自戒を込めて思う。 (1月19日)[全文へ]

本こども堂

子どもたちへ


中川素子(なかがわ・もとこ)さん 69 (みな)さんが普段(ふだん)、手にしている絵本。そこには、それぞれの国の長い歴史の中で(つちか)われた、独特(どくとく)の表現やデザインがあります。 (1月17日)[全文へ]




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編集者が選ぶ2011年海外ミステリー

海外ミステリーが傑作揃いだった2011年。各社担当編集者のベスト5を紹介します。

連載・企画

海外ミステリー応援隊【番外編】 2011年総括座談会
世界の長・短編大豊作…やはり新作「007」、「犯罪」不思議な味、北欧モノ健在(11月29日)

読書委員が選ぶ「震災後」の一冊

東日本大震災後の今だからこそ読みたい本20冊を被災3県の学校などに寄贈するプロジェクト

読売文学賞

読売文学賞の人びと
第62回受賞者にインタビュー

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