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インタビュー

上京時に感じた父の愛…藤原紀香さん

 今年で芸能生活20周年を迎えます。ミス日本グランプリを受賞した時は大学生で、しばらく兵庫の実家から通いでモデルの仕事をしていました。

 父は厳格で、芸能界入りや東京での一人暮らしには猛反対。大学の単位を落とさないことを条件に、活動を許してもらっていました。

 上京を決意したきっかけは、1995年の阪神大震災です。海外での撮影の仕事から戻ると、電車が不通で、西宮から線路の上を歩いて家まで帰りました。つぶれた民家の屋根が眼下に広がる光景、ガスの臭いと土煙の記憶が残っています。

 それまでは、親の言うことを聞く子でしたが、「一度きりの人生。やりたいことをやらずに死んだら後悔しちゃう」と思ったんです。父は最後まで首を縦に振りませんでしたが、上京時には、トラックで荷物を運んでくれて……。親の愛を感じ、「弱音は吐けない」と思いましたね。

 昨年の東日本大震災は、地元での体験と重なりました。「できることがあったら何でもします」と自分で日本赤十字社に電話し、募金を集め、何度か被災地を訪ねました。福島では、「また野菜を育てたい」というおばあちゃんの笑顔に、「つらい時こそ笑うんやで」と言っていた祖母を思い出しました。今回の舞台「キャバレー」には、「大変な時代を生き抜く」というメッセージも込められています。2年前の初演時より、その思いが強まっています。(聞き手・高橋圭史、写真・本間光太郎)

 藤原紀香(ふじわら・のりか)さん

 1971年、兵庫県生まれ。東京国際フォーラムで3月2〜18日、舞台「キャバレー」に主演。石川、大阪、愛知でも公演予定。

2012年2月28日  読売新聞)

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