ベテランはプライドを尊重
部下の叱り方3
ベテラン社員であっても叱らなければならないことはあります。
最近は、部下が年上という例もあります。ベテランには業績はありますが、今後の不安も大きい。介護など家庭の事情がある人もいて、ストレスを抱えた世代です。
相手のプライドを尊重した言い回しを心がけましょう=別表=。過去の功績を持ち上げたり、後輩への面倒見の良さに触れたりしながら叱るのです。
部下が言い返してきたら、ストレスによる、つらい気持ちを受け止めます。「疲れが出ていませんか。私もプライベートでは大変ですよ」などと。
禁句の言い回しがいくつかあります。「リーダーを何年やってんだ!」「新入社員でもわかる理屈だよな」「こんなことをやっているからずっと係長なのですよ」。職位に絡めて叱るのはもってのほかです。
年長の部下には、丁寧語で叱るといった謙虚な態度が必要です。自分が座り、部下を立たせてはいけません。両者とも座って個室で叱ります。「○○さんには若手のあこがれでいてほしかったものですから、今回はあえて言わせていただきました」と、組織全体の流れや、長期的な見地から注意するのが効果的です。
■ベテランを叱るときの言い回しの例 |
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・「昔の活躍は知っているよ」 ・「○○さんらしくない」 ・「若手への手本として」 ・「経験からアドバイスを」 ・「お知恵を、お力をお借りしたい」 |
渡部卓さん(ライフバランスマネジメント研究所代表)
(2012年1月26日 読売新聞)
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