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流行 創作には無縁「アンダーカバー」高橋盾さん

「苦境の時代に、自分が作る服で着る人が少しでも前向きになればうれしい」と話す高橋さん(東京・渋谷区のアトリエで)=伊藤紘二撮影
ユニクロとの新コレクション。親子そろいで楽しめる服もある
ナイキと組みランニングウエアのブランド「GYAKUSOU」も手がける。ランナー(中央は高橋さん)の経験をデザインに生かす

 高橋(じゅん)さん(42)がデザインを手がける「アンダーカバー」。Tシャツにジーンズといった街の若者の装いに触発されたストリートファッションを発表して人気を集め、1990年にブランドを設立。

 10年前からパリコレクションにも参加している。今や海外にも熱心なファンの多い、日本を代表するブランドだ。

 ところが、昨秋開かれたパリコレへの参加を見合わせた。代わりに、ブランドのウェブサイト上の動画で新作を公開。ブラウスと一体になったジャケットなど「スーパーレイヤード」をテーマにした服を見せ、すでに1万人以上がこの映像を閲覧しているという。

 「業界の限られた人を招き、限られた場所で行われるショーではなく、ウェブを通して公開することで世界中誰にでも見てもらえますから」

アンダーカバーのレディース(上)とメンズ(下)の2012年春夏コレクション

 昨年3月の東日本大震災後、「大好きなアンダーカバーの服を着て、がんばっていきたい」と話してくれる若い被災者と出会った。「日本からコレクションを発信することで、復興に少しでも役立てないだろうか。服には力があるはず」と考えた末のウェブでの公開だった。

 そんな思いが、「ユニクロ」との協業にもつながったのだろうか。3月16日から、「家族」をテーマにした新ブランド「UU(ユニクロ アンダーカバー)」をスタートする。

 大人向けのカジュアルな服はもちろん、部屋着、子ども服やベビー服も手がける。「着ることで絆やつながりを感じられ、家族で楽しめる服を提案したかった。一人でも多くの人に手に取って試してもらいたい」

 外から見えない、襟の裏地のプリントにこだわったり、ドクロやお化けのプリントを子ども服に使ったり。シンプルな服にもアンダーカバー流の遊び心をちりばめた。「これまでスタンダードな服しか着てこなかった人にも面白いと感じてもらえるはず」と自信もうかがわせた。

 3年ほど前から、早朝ランニングを習慣にしている。頭がクリアになって自分と向き合え、前向きに仕事に取り組めるようになったという。「目まぐるしく変わる流行は、自分の創作には無縁。自分に正直な服作りを続けていく。それだけです」(生活情報部 谷本陽子)

2012年2月1日  読売新聞)

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